🇺🇳 国連安全保障理事会拒否権: 米国事例一覧と比較 (アメリカ vs ロシア vs 中国)

投稿者: | 2025-09-19

📊 全体概要

米国は、国連安全保障理事会(UNSC)の常任理事国として、1946年の設立以来、2025年9月時点で合計83回のベトーを使用しています。そのうち、50回以上がイスラエル関連の決議に対するものです(主に中東情勢やパレスチナ問題)。 以下では、米国の拒否権事例を年代別一覧でまとめ、その後ロシア(旧ソ連)と中国との比較テーブルを統合して示します。これは代表的な事例を基にしたもので、全83回の詳細はUN公式データベースやWikipediaを参照してください。

🇺🇸 米国の拒否権事例一覧 (年代別代表例)

年代 回数(推定) 主な事例と内容 背景・影響
1946-1950 1回 1946年12月: ソ連提案の決議(東欧諸国の加盟推薦)をベトー。ソ連の影響力拡大を阻止。 冷戦初期の対立を示す。米国初のベトー。
1950-1960 0回 なし(この時期はベトー使用なし)。 朝鮮戦争などで米国主導の決議が多かった。
1960-1970 3回 1960年8月: コンゴ情勢に関する決議ベトー。
1966年11月: 南ローデシア独立に関する決議ベトー。
1967年11月: イスラエル関連の停戦決議ベトー(初のイスラエル保護)。
植民地独立問題と中東紛争の始まり。
1970-1980 10回 1970-1972: イスラエル関連(ヨム・キプール戦争後)の停戦・非難決議を複数ベトー。
1979年: パレスチナ人権決議ベトー。
アラブ・イスラエル戦争後の保護強化。
1980-1990 19回 1980-1988: イスラエルに対する非難決議を複数ベトー(例: 1982年レバノン侵攻関連)。
1988年: パレスチナ占領地決議ベトー。
レーガン政権下でイスラエル支援がピーク。
1990-2000 3回 1990年: イラク侵攻関連の決議ベトー(クウェート問題)。
1997年: イスラエル定住地拡大非難ベトー。
湾岸戦争後の孤立事例。
2000-2010 4回 2002年: 中東和平決議ベトー。
2004年: イスラエル壁建設非難ベトー。
2006年: レバノン紛争関連ベトー。
ブッシュ政権下のテロ対策とイスラエル保護。
2010-2020 5回 2011年: パレスチナ国連加盟申請関連ベトー。
2017年: イスラエル定住地非難ベトー(オバマ政権末期)。
2018年: シリア人道支援決議ベトー。
トランプ政権でエルサレム大使館移転関連増加。
2020-2025 38回(累計83回) 2021年5月: ガザ停戦決議ベトー。
2023年10月: ガザ人道支援決議ベトー。
2024年12月: ガザ停戦決議ベトー。
2025年6月4日: ガザ無条件停戦決議ベトー(ロシア、中国、フランス、UKが賛成)。
2025年9月18日: ガザ停戦・人質解放決議ベトー(ハマス非難不足を理由、6回目)。
その他: 2024年11月20日 (S/2024/835)、11月18日 (S/2024/826)、4月24日 (S/2024/302)。
バイデン/トランプ政権下でイスラエル・ハマス紛争関連が急増。シリア・ウクライナ関連も一部。

🇺🇸 83回

アメリカ(イスラエル関連60%)

🇷🇺 128回

ロシア/ソ連(シリア・ウクライナ)

🇨🇳 18回

中国(ロシア共同行使多)

📈 詳細比較テーブル (アメリカ vs ロシア vs 中国)

合計拒否権回数 (1946-2025) 主なトピック (割合/例) 傾向と特徴
🇺🇸 アメリカ 83回
  • 中東/パレスチナ問題: 約60% (イスラエル保護のための停戦・非難決議ブロック、例: ガザ戦争関連)。
  • その他: 冷戦初期の東欧加盟阻止、イラク侵攻関連。
  • 最近 (2024-2025): ガザ停戦決議を複数回 (例: 2025年9月18日6月5日)。
イスラエル支援が中心で、単独行使が多い。冷戦後増加。2020年代でガザ関連が急増。
🇷🇺 ロシア (旧ソ連) 128回 (ソ連時代含む)
  • シリア内戦: 約20% (化学兵器・人道支援決議、2011-2025で19回、うち14回シリア)。
  • ウクライナ: 複数回 (2022侵攻関連)。
  • 非拡散/北朝鮮: 複数回 (2024年3月、4月)。
  • 冷戦期: 東欧・アフリカ植民地問題。
  • 最近 (2024-2025): 北朝鮮非拡散 (2024年3月)、スーダン報告 (2024年11月)。
冷戦期最多 (西側非難)。最近はシリア・ウクライナで中国と共同。中国より単独行使多め。
🇨🇳 中国 18回 (ROC時代1回含む)
  • シリア: 約50% (ロシアと共同、2011-2020で9回、うち8回シリア)。
  • ミャンマー/ベネズエラ: 複数回 (ロシア共同)。
  • 非拡散/北朝鮮: 複数回 (2024年3月)。
  • 冷戦期: ベトナム・韓国加盟阻止 (1970年代)。
  • 最近 (2024-2025): ガザ停戦 (2024年3月、ロシア共同)。
回数少なく、ほとんどロシアと共同 (11回)。アジア・アフリカの内政不干渉を重視。2020年代でシリア・ガザ増加。

🔍 全体の傾向と影響

  • 合計比較: ロシア/ソ連が突出 (128回)、アメリカ (83回)、中国 (18回)。冷戦期はソ連が主導、冷戦後はアメリカのイスラエル関連とロシアのシリア関連が目立つ。中国は1971年の加盟以降、慎重に使用。
  • 共同行使: ロシアと中国はシリアで頻繁に共同 (例: 2016-2020)。アメリカはほぼ単独。
  • 批判と影響: これらのvetoはUNSCの決定を無効化し、中東・アフリカの紛争長期化を招く。グローバルサウス諸国から「大国偏重」の不満が高く、改革議論 (veto制限) が進むが、P5合意が必要で停滞。
  • 2025年最新: アメリカのガザveto (9月18日) が注目され、国際非難を呼ぶ。ロシアは非拡散関連で継続。