【ワシントン=八十島綾平】トランプ米政権は5日、相互関税の新税率に関する大統領令を連邦官報で公表した。新たに設ける予定の税負担軽減措置について、対象は欧州連合(EU)に限られると明記した。日本政府は「日本も対象になることで米側と合意した」としており、米国側に修正を求める構えだ。
米政府は5日、官報掲載予定文書として、7月31日に署名した大統領令を改めて公表した。6日に正式に官報で公示する。
焦点の負担軽減の特別措置は、大統領令に盛り込まれた。品目ごとに既存の税率と相互関税の税率を合計して一律15%にする内容だった。
具体的には、既存税率が15%未満の品目は相互関税と合計で一律15%とし、既存税率が15%以上なら相互関税をかけない。日本政府の説明によると、7月22日の合意で米国は日本も特別措置の対象になると約束した。
例えば、既存税率が4%のアパレル製品では、特別措置の対象になれば税率は15%となる。一方、対象外だった場合は4%に相互関税が上乗せされる。日本は相互関税率が15%なので合計19%になる。
7月31日に署名した大統領令の「付属文書1」では、特別措置の対象はEUのみとなっていた。米税関・国境取締局(CBP)が輸入事業者向けに8月4日に出した通知も同様の説明だった。
5日に米政府が公表した最新版の大統領令でも、付属文書1で特別措置の対象となっているのはEUだけだった。
日本政府は、日米交渉を担当する赤沢亮正経済財政・再生相を5日から9日の日程で米国に派遣し、米国側に説明や修正を求める構えだ。
米東部時間5日夜(日本時間6日午前)にワシントン郊外の空港に到着した赤沢氏は記者団に対し、「合意した時点や前後も含めて米側の閣僚から聞いた内容と違った内容になっている」と指摘。今回の訪米で「経緯を説明してもらい、合意した内容を実現してもらうよう求める」と強調した。
参照元
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN053ZB0V00C25A8000000/