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第173回 天皇賞(春)G1 レース結果分析

開催: 2026年5月3日(日)京都11R 芝3200m(外回り・良) 勝ち時計: 3:13.7(新京都最速記録更新・前年-0.3秒) レースラップ: 12.9-11.3-11.8-11.9-12.0-11.6-11.8-13.2-13.1-12.0-12.6-12.4-11.7-11.7-11.6-12.1 通過: 36.0-47.9-59.9-71.5 / 上り: 72.1-59.5-47.1-35.4


1. 確定着順

馬番 馬名 性齢 騎手 タイム 着差 PCI 通過順 上3F 人気 単勝 体重
1 7 クロワデュノール 牡4 北村友一 3:13.7 55.0 6-5-5-3 34.9 1 1.8 514(-8)
2 15 ヴェルテンベルク 牡6 松若風馬 3:13.7 ハナ 57.2 15-15-15-12 34.3 12 208.4 492(+6)
3 3 アドマイヤテラ 牡5 武豊 3:13.8 1/2 55.8 12-10-11-10 34.7 2 3.0 500(-4)
4 4 アクアヴァーナル 牝5 松山弘平 3:13.9 1/2 54.8 8-8-7-6 35.0 4 26.4 478(±0)
5 12 ヘデントール 牡5 C.ルメール 3:14.1 1 1/4 54.5 9-9-9-8 35.1 3 5.0 482(±0)
6 11 タガノデュード 牡5 D.レーン 3:14.5 2 1/2 54.4 13-13-13-12 35.2 5 28.2 502(+2)
7 8 シンエンペラー 牡5 岩田望来 3:14.6 3/4 53.4 10-10-9-10 35.5 6 30.2 508
8 13 ミステリーウェイ セ8 松本大輝 3:14.8 1 1/4 50.1 1-1-1-2 36.5 8 64.7 506(+6)
9 1 ヴェルミセル 牝6 鮫島克駿 3:15.0 1 1/4 51.6 6-7-7-6 36.1 9 111.6 470
10 10 マイネルカンパーナ 牡6 津村明秀 3:15.3 2 50.1 4-5-3-3 36.6 10 143.3 418(-4)
11 2 サンライズソレイユ 牡5 池添謙一 3:15.6 1 1/2 47.9 4-2-2-1 37.3 13 223.9 526(-6)
12 5 ケイアイサンデラ セ6 藤懸貴志 3:15.7 1/2 51.3 10-10-11-14 36.3 14 270.9 442(+16)
13 9 プレシャスデイ 牡4 吉村誠之 3:16.0 1 3/4 50.5 13-13-13-14 36.6 15 308.4 502(-2)
14 14 ホーエリート 牝5 戸崎圭太 3:16.1 1/2 47.9 2-2-3-3 37.4 7 45.4 482(-4)
15 6 エヒト 牡9 川田将雅 3:16.3 1 1/2 48.0 3-4-5-8 37.4 11 147.4 466(-4)

2. 払戻

券種 組み合わせ 配当 人気
単勝 7 180円 1
複勝 7 110円 / 15: 940円 / 3: 120円
枠連 4-8 2,530円 9
馬連 07-15 18,240円 28
馬単 07-15 20,000円 36
ワイド 07-15: 3,640円 / 03-07: 170円 / 03-15: 3,490円
3連複 03-07-15 10,370円 27
3連単 07-15-03 70,630円 158

3. ヘデントール完全コピー説の検証

3指標すべてが「前年と同じ」

指標 2025(1着) 2026(5着) 評価
タイム 3:14.0 3:14.1 +0.1秒 完全同水準
PCI 53.7 54.5 +0.8 誤差レベル
上り3F 35.3 35.1 -0.2秒 むしろ改善
通過順 6-7-6-5 9-9-9-8 やや後ろ 展開差
馬体重 478(-4) 482(±0) +4 適正範囲

「2025年に勝ったヘデントールがそのまま2026年に走った」と言える完全な再現。木村哲師の仕上げ・ルメール騎乗の精度の高さは賞賛に値する。骨折からの復帰・京都記念8着のブランクを完全に乗り越えていた。

結論:ヘデントールは衰えていない、勝ち馬が強かった

ヘデントールが全く同じパフォーマンスで5着 ↓ それを上回ったクロワデュノール = 別格


4. ヘデントール&アドマイヤテラ:3レース時計比較

タイム一覧

レース 距離 ヘデントール アドマイヤテラ 勝ち時計 勝ち馬
2024菊花賞 3000m 3:04.5(2着) 3:04.5(3着) 3:04.1 アーバンシック
2025天皇賞春 3200m 3:14.0(1着) 不在 3:14.0 ヘデントール
2026天皇賞春 3200m 3:14.1(5着) 3:13.8(3着) 3:13.7 クロワデュノール

同タイム→0.3秒差は枠と通過順の差

2024菊花賞(同タイム3:04.5、ハナ差)→ 2026天皇賞春(0.3秒差)

2026枠/馬番 4角通過 距離ロス
アドマイヤテラ 2枠3番 10番手・ 最短距離
ヘデントール 7枠12番 8番手・中外 1〜2馬身分のロス

→ 同じ脚を使えば、内を回ったアドマイヤテラが先着するのは必然。実力は完全に互角、枠の差で着順が決まった


5. 新京都改修後の天皇賞春 勝ちタイム推移

2023 ジャスティンパレス 3:16.1 2024 テーオーロイヤル 3:14.4 (-1.7) 2025 ヘデントール 3:14.0 (-0.4) 2026 クロワデュノール 3:13.7 (-0.3) ★3年連続更新

過去5年で最高水準のヘデントールが3:14.0で勝った時計を、距離+1200m延長の不安があった4歳ダービー馬が0.3秒更新。クロワデュノールはサンデー以降の長距離G1の歴史を更新する怪物世代の主役。


6. 上り3Fと着順の相関

2026年は34秒台前半~半ばが上位3頭に集中

上り3F 4角位置
1 クロワデュノール 34.9 3番手(早仕掛け)
2 ヴェルテンベルク 34.3 ★最速 12番手(追込)
3 アドマイヤテラ 34.7 10番手(中団)
4 アクアヴァーナル 35.0 6番手
5 ヘデントール 35.1 8番手

2025年との比較

2025上位 上り3F 2026上位 上り3F
ヘデントール 35.3 ヴェルテンベルク 34.3
ビザンチンドリーム 34.9 アドマイヤテラ 34.7
ショウナンラプンタ 36.0 クロワデュノール 34.9

2025年は35.3で勝てたが、2026年は35.1では届かない時代。京都外回り3200m本来の決着構造(下り坂で脚を溜めて平坦404mで爆発)が完全再現された一戦。


7. ヴェルテンベルク2着の構造分析

「下り坂×上がり最速×追込」の完璧な組み合わせ

北村友一 早仕掛け疑惑

区間 タイム
全体 3:13.7(新京都最速更新)
上り3F 35.4秒
上り4F 47.1秒

→ 前半~中盤が速く、最後の脚はそこまで上がっていない。前で動いた馬が止まりかけ、後ろから来た馬が詰める展開。クロワデュノールが直線早めに動いたことで、追込のヴェルテンベルクに詰められた。残り50mあれば差されていたハナ差決着。

勝ったから問題視されないが、内容的には危ない勝ち方。馬の地力(ダービー馬の底力)でなんとか押し切った形。


8. 自分の予想の振り返り

印と結果対照

馬番 馬名 結果 評価
3 アドマイヤテラ 3着 ◎ 印通り
7 クロワデュノール 1着 ◎ 印通り
12 ヘデントール 5着 △ タイム面では衰えなし
4 アクアヴァーナル 4着 ◯ ほぼ印通り
14 ホーエリート 14着 ✕ 大幅外し
11 タガノデュード 6着 ◯ 印通り
8 シンエンペラー 7着 ◯ 印通り
15 ヴェルテンベルク 2着 ✕✕ 完全消し

買い目結果

買い目 結果
ワイド ⑦-③ 的中(170円)
ワイド ③-④ 不的中
3連複軸2頭 ③⑦ → ④⑫⑭⑧⑪ 不的中
3連複ボックス ③⑦⑫④ 不的中
3連単 ③→⑦⑫→… 不的中

ワイド⑦-③の1点的中のみ(170円)。3連複本線(10,370円)・馬連(18,240円)は全て⑮で外し。


9. 失敗構造の分析:⑮ヴェルテンベルクをなぜ消したか

軽視した理由 vs 後付け再評価

軽視した理由 後付け再評価
「ダイヤモンドS組は京都0/15、消し」 2年連続で例外発生(2025ヘデントール→2026ヴェルテンベルク)
12人気・追込脚質 ZI×TGX=9555は中位、TGXトップ-15以内(穴フィルター該当)
父キタサンブラックは⑦に評価集約 同じ父系の評価を⑮にも適用すべきだった
馬体重492kg(+6)は盲点ゾーン7.3% ベテラン6歳の充実体重として読み替え可能

本来見るべきだった指標

○ 前走上がり34.4秒(高水準)+ 後方差し脚質 ↓ ○ 京都外回り3200mの下り坂→平坦構造に最適 ↓ ○ 父キタサンブラック=同コース連覇父系 ↓ ○ 12人気だが穴フィルター(TGX91、12人気)該当 ↓ ◯ 3着候補として押さえるべきだった


10. 教訓と傾向ルール改訂候補(記録のみ・1レースで改訂はしない)

改訂候補リスト

候補ルール 状況
父キタサンブラック産駒は京都春で複数頭出走時、人気馬だけでなく穴サイドも警戒 2026事例として記録(⑦1着+⑮2着、父キタサン1-2フィニッシュ)
ダイヤモンドS組は2年連続好走(2025ヘデントール→2026ヴェルテンベルク) 母数増加待ち。「6.7%だから消し」ではなく、馬個別の長距離適性で再評価
「前走上がり3F最速級+追込脚質」の馬は、京都外回り3200mの下り坂→平坦構造に適合し、人気薄でも穴サイド警戒 過去事例検証必要:2018レインボーライン、2020フィエールマン、2023シルヴァーソニック
ダービー馬が3200mに延長挑戦するときは、過去データ皆無でも「能力で克服する」可能性を割引きすぎない 2026クロワデュノール事例
タイム・PCI・上り3Fの3点セットでの前年比較は、馬の真の状態を見抜く強力な手法 ヘデントール衰え疑惑の否定に活用

11. レースラップ詳細分析

11-1. 3年分ラップ並列比較

F 2024菊花賞(3000m) 2025天皇賞春 2026天皇賞春 2025→2026差 区分判定
1F 12.6 13.0 12.9 -0.1
2F 12.0 11.4 11.3 -0.1
3F 12.4 12.0 11.8 -0.2
4F 13.0 12.2 11.9 -0.3 速↑
5F 12.0 12.1 12.0 -0.1
6F 11.7 12.0 11.6 -0.4 速↑
7F 12.4 12.3 11.8 -0.5 速↑
8F 12.7 12.9 13.2 +0.3 緩↓
9F 12.3 12.5 13.1 +0.6 緩↓
10F 12.6 11.8 12.0 +0.2
11F 12.6 12.2 12.6 +0.4 緩↓
12F 11.9 12.1 12.4 +0.3 緩↓
13F 12.0 11.8 11.7 -0.1
14F 11.8 12.2 11.7 -0.5 速↑
15F 12.1 11.8 11.6 -0.2 速↑
16F 11.7 12.1 +0.4 緩↓
3:04.1 3:14.0 3:13.7 -0.3 更新

11-2. 2026年ラップの構造的特徴

ラップグラフ(早い↑遅い↓)

F1 12.9 ████████████░ 中 F2 11.3 ████████░░░░░ ★速い (1コーナーへ流れる) F3 11.8 ██████████░░░ 速 F4 11.9 ██████████░░░ 速 F5 12.0 ███████████░░ 中 F6 11.6 █████████░░░░ ★速い F7 11.8 ██████████░░░ 速 F8 13.2 ███████████████ ▼大ブレーキ (中盤の息入れ) F9 13.1 ███████████████ ▼大ブレーキ継続 F10 12.0 ███████████░░ 中 F11 12.6 █████████████░ ややブレーキ F12 12.4 ████████████░ やや緩 F13 11.7 █████████░░░░ ★加速 (直線入口) F14 11.7 █████████░░░░ ★加速継続 F15 11.6 █████████░░░░ ★最速 (ゴール手前200m) F16 12.1 ███████████░░ 失速 (ハナ差決着の理由)

加減速ポイント

区間 ラップ変化 解釈
F1→F2 -1.6秒 スタート助走→流れる
F7→F8 +1.4秒 中盤大ブレーキ:折り合い・息入れ
F9→F10 -1.1秒 中盤の息入れ終了、再加速
F12→F13 -0.7秒 直線入り口でスパート開始
F15→F16 +0.5秒 先頭が脚を使い切る、後方が詰める

11-3. 2025年と2026年の決定的違い

区間別合計タイム比較

区間 2025(5F合計) 2026(5F合計) 解釈
前半5F (F1-5) 60.7 59.9 -0.8 2026は前半から速い
中盤5F (F6-10) 61.5 61.7 +0.2 ほぼ同じ(中盤緩急の違い)
勝負所4F (F11-14) 48.3 48.4 +0.1 ほぼ同じ
ラスト2F (F15-16) 23.5 23.7 +0.2 2025の方が最後伸びた

キーポイント:「前半速め+中盤メリハリ」型のレース

2026年のクロワデュノールは「ラスト200mで脚が止まり始めていた」ことがラップから明確。F16の12.1がそれを物語る。

11-4. 直線3F連続11秒台=上がり勝負を決定づけた

2026 ラスト4F: [11.7, 11.7, 11.6, 12.1] ← 11秒台3本 2025 ラスト4F: [11.8, 12.2, 11.8, 11.7] ← 11秒台3本だが12.2が混じる

2026年は3F連続11秒台のロングスパート決着。これが「上がり3Fの速い馬有利」の構造を作った。

上位馬の脚質適合度

4角位置 上り3F ラップ適合解釈
1 クロワデュノール 3番手 34.9 早めに動いて押し切るも、F16で失速
2 ヴェルテンベルク 12番手 34.3 中盤ブレーキで脚を温存→ロングスパート区間で爆発
3 アドマイヤテラ 10番手 34.7 内枠で距離ロスなし、中団から差し
4 アクアヴァーナル 6番手 35.0 好位差し、ラスト失速
5 ヘデントール 8番手 35.1 2025と同じ脚を使うも、ラップ構造が違って届かず

11-5. 北村友一 早仕掛け疑惑のラップ的検証

クロワデュノールの動き

通過順: 6 → 5 → 5 → 3 ↑6Fまで中位、F12までに3番手まで上がる

→ ラップ構造的には「自分の限界の200m手前(=F15まで)でゴールするスタイル」を3200mで実行した結果、ハナ差決着になった。勝ったから美談になっているが、内容的には危ない勝ち方

11-6. ヴェルテンベルクの完璧なラップ適合

通過順とラップ変化の関係

通過順: 15 → 15 → 15 → 12 ↑常に最後方、ラスト4Fで初めて動く

→ 「中盤ブレーキ×直線ロングスパート」のラップ構造に完璧にハマった追込決着

11-7. ヘデントール再検証:ラップ構造の違いが響いた

指標 2025(1着) 2026(5着)
上り3F 35.3 35.1(むしろ改善)
通過順 6-7-6-5(先団) 9-9-9-8(中位)
4角位置 5番手 8番手

→ 「ヘデントールが衰えた」ではなく、「2026年のラップ構造は2025年型のヘデントールに不利だった」が正確な総括。

11-8. ラップ分析からの教訓

教訓 内容
京都外回り3200mの本質は「中盤の息入れ→直線でのロングスパート」 F8-F9の緩み区間が必ず発生、そこで脚を溜めた追込が利く構造
F12→F13の加速タイミングが勝負所 早仕掛け(F11以前)も遅仕掛け(F14以降)も外れる
ラストF16の失速幅を見れば「真の地力勝ち」か「ギリギリ勝ち」が分かる 2026クロワデュノール=12.1(失速大)、2025ヘデントール=11.7(最後まで伸び)
追込馬を狙うべきラップパターン:中盤2F以上が13秒台 2026年のF8-F9(13.2-13.1)は典型例、ヴェルテンベルク的中の根拠
タイム比較は累計だけでなくラップ構造で行う 2025年(3:14.0)と2026年(3:13.7)の0.3秒差の中身は全く別物

12. 総括

キーメッセージ

「強い勝ち馬がいた」という総括が完全に正解。

ヘデントールはタイム・PCI・上り3Fの3指標すべてで前年(勝利時)と同水準のパフォーマンスを再現。それでも5着という事実は、ヘデントールの問題ではなく、クロワデュノールが新京都最速更新の怪物だったという構造的事実を示す。

アドマイヤテラはヘデントールと能力互角、内枠優位で着順上で先着。3着は順当な結果。

ヴェルテンベルク2着は「京都下り坂×上がり最速×追込」という構造的穴。今後この組み合わせは要警戒。

自己評価

馬券収支


分析作成:2026年5月3日 ※ヘデントール3指標完全コピー説、ご指摘ありがとうございました。 ※「強い勝ち馬がいた」という結論で総括。